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White tree
White tree
武将
寒さに凍えた猫が路地裏に消えていく
足を止め暫くその行方を見ていた
震えた冷えきった身体を預けた寒空だったけど
捨てきれない暖炉の火を探して彷徨う
望んでいるのは飾り付けじゃなくプレゼントでもなくて
あなたと一緒に あなたの傍にいたい
空から舞い降りてきた白く柔な冷たさが
隣で両手を広げた少女には冷たくなくて
窓から零れた灯りは僕には眩し過ぎて
ただ深々と降り積もる愛の夜空の下
たくさん、胸いっぱいの花を抱えて
ひとひらも落とすことなく彼女のもとへと
走る ただ一言誰よりも早く伝えたかったけど
会うと彼は頬を赤らめて花を隠す
遠く彼方から僕達のいる世界、時代へ
夢や色彩に飾り付けられた一時の空間
空から舞い降りてきた白く柔な冷たさが
隣で両手を広げた少女には冷たくなくて
窓から零れた灯りは僕には眩し過ぎて
ただ深々と降り積もる愛の夜空の下
君は見ていた 純白の衣装で この雪の降る街の片隅で
君は笑った 僕に微笑んだ 君は幸せの道標だ
君は見ていた 純白の化粧で この雪の降る街の片隅で
君は笑った あの猫に微笑んだ 外を眺め毛繕いしていた