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涙
涙
武将
失っていく その全てを守る術さへもなくて
幾何もの時間が廃色に(染まっていく)
鏡の奥に潤う瞳 叩きつける涙 裏表の果てに落ちていく
祝い事やお祭り ドキドキな事に囲まれ無邪気にはしゃいでいた
けれど心の奥の奥 手も声も届かない場所 モヤモヤが苦しくて
幼い頃のままではいれなくて だけど全てがちぐはぐで
時間軸に押されたまま 気づけば扉の中
強がって大人ぶったって心は幼さが抜けず
苛立ち募っては当たった 全てがぶれ始めた
友と恋や夢を夢中で語った 不安を覆い隠しながら
だけどうまくいかなくて「夢中」が枯れて朽ちゆく
明日が靄で霞んだ
社会の階段を上って夢と現実に傷つき
流れる時間 流されていく浮世の底へと
失っていく その全てを守る術さへもなくて
幾何もの時間が廃色に(染まっていく)
鏡の奥に潤う瞳 叩きつける涙 裏表のまま涙繋ぐ
いつかは繋いだ涙もかけがえのない宝物に浄化される
「きっと、いつか」のためだから
一度きりの旅路だから 諦めも程々に
どんなに朽ち枯れた花だとしても
守ることが出来なかっても
旅を終えるその時にも涙と共に歩こう